【支援活動】宮城県東松島市での教育支援ボランティア
投稿日: 作成者: shinsai-pr

宮城県東松島市における教育復興支援活動は、8月22日(月)から8月26日(金)の5日間で行なわれ、神田外語大学より20名の在学生が参加した。

特別レポート:
宮城県東松島市「浜市小学校」他3箇所の仮設住宅での
教育支援ボランティア活動報告

宮城県東松島市小野裏丁39
主な活動場所は、東松島市立浜市小学校と市内3箇所の仮設住宅であった。浜市小学校では、主に授業の補助や清掃などの教育補助活動を行なった。また仮設住宅では、小学生を対象とした英語活動プログラムの提供による支援活動を行なった。教育補助活動を行なった浜市小学校は3月11日の地震後の津波により、1階部分の天井まで水浸しになるほど校舎が被害を受けた。現在は近隣の小野小学校3階部分を間借りして授業を行なっている。

 初日に仮設住宅へ向かう途中、津波の被害が甚大であった野蒜地区をバスで通過。震災後に比べると瓦礫撤去作業が進んでいるが、1階部分が流されている住宅や今だ復旧のめどの立たない仙石線など、所々に津波の恐ろしさを垣間見せる爪痕が刻まれていた。
 活動初日である22日は、浜市小学校が始業式のため、午後から市内3箇所の仮設住宅(グリーンタウン矢本、矢本運動公園、ひびき工業団地)において、英語活動プログラムの提供を行なった。
 グリーンタウン矢本は今回伺った仮設住宅の中でも総世帯数850戸と規模が大きく、町内会のようなコミュニティも形成されており、初日から多くの子どもたちが参加してくれた。英語活動が行なわれることも事前に周知されており、当初から計画されていた前半(15:30-16:20)は小学校低学年対象、後半(16:30-17:20)は小学校高学年対象としたプログラムを実行することができた。名前を伝える練習やABCソングを歌うなどして、子どもたちは英語活動を楽しんだ。
 一方、矢本運動公園とひびき工業団地では、入居している子どもの数が少ないこともあり、英語活動の周知があまり行なわれておらず、開始時間に子どもたちが集まらない状況であった。しかし学生たちは自ら考え、率先して仮設住宅を回り、英語活動の宣伝活動を行なうことにより、5日間掛けて徐々に参加者を増やすことに成功した。

 2日目からは午前中に浜市小学校における教育補助活動を開始。算数の授業と家庭科の授業に参加し、授業の補助活動を行なった。その他先生方の依頼により、夏休みドリルの採点のお手伝いと雑巾の製作を行なった。昼食後に教頭先生から東日本大震災当日の被災状況に関する講和を拝聴。小学校を津波が襲う様子や避難生活に関する貴重なお話を伺うことができた。

 3日目以降は学生たちが前日に行ったまじめな活動ぶりが教頭先生に認められ、学校菜園の草取り作業、側溝の清掃作業、音楽の時間に使用する大判歌詞ポスターの製作、英語カード整理、授業補助(音楽・図工・体育など)など多くの支援依頼をいただき、活動の場を広げることとなった。
 側溝清掃は雨水を大量に含んだ泥をかき出し、土嚢袋に入れて運ぶため、体力的にもかなり厳しいものがあったが、男子学生が中心となって疲れた顔も見せず、黙々と真摯な姿勢で作業を行なった。
 2日目からの仮設住宅における英語活動は、小学校の2学期が始まったことから、帰宅時間がまちまちとなり、当初の予定を大幅に変更せざるを得なくなった。しかし学生たちは臨機応変に対応し、被災地の小学生たちのために英語活動を行なった。
 グリーンタウン矢本では、熱意あふれる住民の方が「せっかく来てもらっているのに、こんな人数じゃだめだ!もっと子どもたちを集めるために、一緒に仮設住宅を回ってPRしよう!」と仰って下さり、小雨が降る中で仮設住宅を回りPRを行なった。
 矢本運動公園では、英語活動を見たおばあさんが楽しそうに遊んでいる子どもたちを見て、孫を連れて遊びに来て下さるということもあった。またある住民の方からは、「他の大学さんもたくさんいらして下さったけど、1日だけいて次の日は別の場所といったような支援ではなく、今回のように1週間なり連続で来て下さった方がありがたい。」といったご意見をいただいた。
 学生たちも日ごとに仮設住宅の住民の方々と親しくなり、活動終了後に枝豆やトマト、スイカといった農産物やお菓子などをいただくなど、交流を深めた。
 
 最終日の活動では、各グループが担当した仮設住宅の子どもたちのために、手作りの記念品を制作してプレゼントした。子どもたちの中には別れが辛く、泣き出す姿も見られた。参加した学生たちは、大半が震災ボランティア初体験であり、テレビで見る範囲以外では現地の状況や住民のくらしぶりなどがわからず、不安を抱えての参加であった。しかし神田外語大学で培われたコミュニケーション能力や知識・経験を十分に発揮し、かつ日々変化する状況に臨機応変に対応することができた。浜市小学校や仮設住宅の住民・児童と積極的にふれあい、今回の活動を成功させたことは、今後の彼らの人生において、かけがえのない財産となったことであろう。
(文:学長室 久保光輝)

【その他の教育支援ボランティア報告】
  ・千葉県:旭市(5月下旬~7月中旬/6名)
  ・宮城県:亘理町(8月9日~11日/16名)
  ・宮城県:東松島市(8月22日~26日/20名)
  ・宮城県:女川町(8月30日~9月1日/15名)
  ・宮城県:南三陸町(9月6日~9日/21名)
  ・福島県:三春町(9月5日~9月7日/6名)

参加学生のコメント(一部):

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